疲れた人はおっぱいを揉もう。そうでなければパンを捏ねよう。
どんなに真面目に生きていてもひどい目に遭うし、何があったわけでなくとも心なんて簡単に折れる。そんなときには、誰かの柔らかなおっぱいを揉むといい。男性も女性も大人も子供も。おっぱいのぬくもり、おっぱいの弾力、おっぱいの質感、おっぱいの記憶が、傷ついた心を癒してくれる。
しかし残念ながら誰も快くおっぱいを揉ませてくれなければパンを捏ねよう。バターと砂糖と牛乳がたっぷり入った、リッチなパンを。目を閉じて、生地に沈み込む手のひらに意識を集中させる。柔らかなパン生地があなたをそっと包み込む。慈悲深いパンの前では誰もが生まれたての赤ちゃん。両手を使って一心不乱にパンを捏ねれば、いつかの悲しみも、明日への不安も、あっという間にどこ吹く風。
疲れた人はパンを捏ねよう。
おっぱいみたいな生地から生まれたおっぱいみたいなパン、おっパン。