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夫は妻が他人に優しかろうが冷たかろうが割とどうでもいい

少女漫画って簡単に潤いを入手できて最高!大好き!だけどとても罪深い。

なにしろ男子は女子が辛い時に全然別の場所でそれを察知して、仕事放り出して飛んで来てくれるものと思わせる。雨に濡れてる捨て猫に人知れずそっと傘を差し、ミルクを飲ませてる女子のこと、タイミングよくどこかの物陰から見てくれてると思わせる。そういう女子の弱さや心根の優しさや責任感の強さを魅力として評価し、好きになってくれると思わせる。

しかし残念ながら事実はそうじゃない。守ってあげたくなるとか弱者にに優しいとか、女性のそういう側面はあってもいいけど基本はオプション。結局男性だって女性と同じように、自分を一番大事にしてくれる人、誰のことを差し置いても自分に一番優しくしてくれる人が好きなのだ。そういう前提があって初めて、少女漫画ごっこ、ヒーローごっこも演じてみようと思うもの。

だから、夫婦間に子供ができるとすれ違うのだ。

妻の方は、愛する人との間に生まれた子供を最優先に考えるのは当然だと思っている。自立していない、か弱い子供を細やかにケアするのは女性として、人としても、正しく美しい姿であって、夫もそう感じているに違いないと思う。ところがそうじゃないのだ。

先にも述べたとおり男性というのは、好きな女性に自分こそが最も優しくされたいと望んでおり、それが全ての根幹にある。だから土台がぐらついている状態で、好きな女性が、我が子を含むほかの誰に優しくしていようと、割と別に関係ないようなのだ。

少女漫画の中の男子は一方的に愛と優しさを注いでくれる枯れない泉みたいな存在だが、その実、生身の男性は女性と同じ空っぽのたらいのようなものだ。女性が望むのと同じか、もしかしたらそれ以上に、自分にこそ愛と優しさを延々と注いでほしい。

しかしどっちが甘えるか、どっちが甘やかすかの勝負になったとき、やっぱり自分の優位を保ちたいから、女性は男性の弱さを認めたくない。弱さなんてないものとして、なんとか自分で処理して、私の前では強くあってほしいと思う。

でも、残念ながらそれじゃだめなのだ。なんでかっていうと、世の中には男性の弱さを総受けするのを生業としているお姉さんたちがいるからである。美貌とお酒と話術で、あるいは体の力で、優しくされたいよね、そうだよね、って、多少のお金と引き換えに総受けする人たちがいるのである。

あるいは素人の可能性もある。世の中には無数の婚活女子がおり、結婚という実績のある男性の付け入る隙を虎視眈々と狙っているツワモノもいる。

妻が受け止めたくない夫の弱さを、よそで受け止めてくれる女性は、少なからずいるのである。

だから、いくら子育て中で大変でも、妻の方がなんとか「赤ちゃんも大事だけどアナタの方がもっと大事よ」というポーズを意識的に夫にとったほうがいい。もちろん程度の問題もあるのでほんとに赤ちゃんそっちのけで夫にかまけてはダメだけど、妻が思っているほど「俺より赤ちゃんを最優先にする優しい奥さん素敵だな」と夫は思わないというところを忘れてはいけない。

なんだか下手に出てるみたいでバカバカしいな、と思う人もいるかもしれない。けれども今の世の中で家族を維持するというのはかなり難易度の高いこと、綺麗事では済まされないことなのだ。子育てする上で大人の手が2人分あるというのは非常に心強く、維持できるのであればそれに越したことはない。日々の多少の努力でそれが実現できるのだとすれば、なんだ、安いものじゃないですか!


恋愛論 完全版 (文庫ぎんが堂)

 

ところでこの本には恋愛に関する無数の「目からウロコ」がちりばめられているのだが、中でも特に感動したのは、なんで人の恋話がこんなにも面白くないかについて解説されている下記の部分。

人間ていうのはね、恋に落ちたら、その瞬間に、周囲からは切り離されるものなのね。

冷静になって考えてみればいい。明らさまにも恋をしている人間ていうのは、周囲から嫌われるんだから。…<中略>…「それは嫉妬かな?」っていう考えを捨ててみれば、絶対に、自分の中にあるほとんど“怒り”に近いような感情は発見できるはずだから。

 

恋に落ちたら、その瞬間、その人の周りは暗黒に包まれるー御当人達は光の中にいるんだからそんなこと気が付きゃしないんだけれども、それは、分かる人間には分かる。「あ、そうなの。あなたがこことは別の世界の人間と、そんなにも激しい恋に落ちなければいけない理由っていうのが、私のいるこの世界にはあるっていう訳?」

<中略>

恋を見せつけられる人間ていうのは、一方的に悪人の役割を押し付けられている人間ていうことになるのね。

結局、夫婦間に子供が生まれるというのは三角関係に陥るということなのだろう。恋人同士だった夫と妻、世界から切り離され、2人だけのユートピアに生きていたところに子供誕生。アレヨアレヨと言う間に今度は妻と子供が2人のユートピアを作ってしまい、夫は一方的に悪人を押し付けられたように感じて、くさると。

…家族ってほんとに難しい!


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ところでこれは昨日焼いた食パン。ホームベーカリーは今日もいい仕事しているぞ!